« 丘なる実 『赤い雀のブルース』 | トップページ | 3月~4月スケジュール »

使用楽器

僕は大人になってから、好きなジャズを吹きたくてトランペットを始めました。スタートが遅く、まるで自己流もいいとこです。
ジャズへのこだわりはありましたが、それだけで吹けるほどトランペットという楽器は甘くなく、自分なりにいろいろ研究してきました。その成果の一つが、現在の楽器のセッティングです。

【Bach180ML 37/25】

Bach180ml37252_2

僕の使用しているモデルは“Bach180ML 37/25”というもので、世界で最もユーザーが多いトランペットです。ただ僕のはラッカー(透明な樹脂被膜を塗布したもので、地金の色が見える)モデルで、銀メッキのモデルと比べると少数派のようです。ラッカーは、銀メッキよりも軽めの音色になります。

それ以前は某国産メーカーのライトモデルを吹いていました。軽い楽器は抵抗が少なく吹きやすい、と思っていたのです。でもその頃の僕はいつもすぐに「バテ」、ペース配分やコンディション管理に神経質になっていました。

ところがある時何気なくBachを試奏してみたら、力任せに何時間も楽しく吹けてしまいました。その場で購入即決し、やがて3本のBachラッカーを所有することになりました。

そうしてわかったことですが、軽い楽器は抵抗が少ないのではなく、特殊な部分に抵抗が設けてあり、コントロールするのにかなりのコツや冷静さが要る、ということ。それなりにパワーがある人は、ある程度重さのある素直な楽器を吹いた方が直感的で全然ラクだと思います。
Bachはそんな楽器ですが、一点だけ不満があり改善しました。それはチューニングスライドです。

【ラウンドクルーク】

Bachroundedtuningslide3_2

持っている3本のBach全てに、僕は“ラウンドクルーク・チューニングスライド”を装着しています。Bach純正品が別売されていますが、どうやら通常のスクエアクルークよりも長いようで、冬場の野外演奏など気温の低いときにピッチを修正しきれないので、TAOでラウンド部分を短く加工してもらいました(本体側を切ると言ったら、TAOに反対されました)。よって正確には半円形ではなく、セミラウンドです。写真のものはノーラッカーですが、他のにはラッカーがかかっています。
通常のスクエアクルークは息が引っ掛かり、それが高音への足掛かりとなっていますが、ラウンドクルークにはそれがなく、息はスルスルと抜けていきます。演奏中にノリや感情に左右されやすい僕はスクエアの“引っ掛かり”というアシスト機能を使いこなせず、違和感しかありません。
ラウンドクルークにして実力やコンディションがモロに出るようになりましたが、違和感がないので演奏中に「バテ」ることもあまりなくなりました。

【オリジナルマウスピース・AK1】

Ak1

沢山のメーカーから様々なモデルが出ているとはいえ、マウスピースの各部位・・・カップ、エッジ、リム、スロート、バックボアetc、それぞれの形やサイズを自由に確かめるのは、既製品では無理な気がします。そこでネジ式のマウスピースを作って各部位をあれこれ試すという方法がありますが、それだとネジの締め具合などによっても変わってしまいそうです。僕は理想のマウスピースのイメージがなんとなくあったので、YAMAHA銀座アトリエにオリジナル・マウスピースをワンピースで制作してもらい、運良くそれは成功しました。
長い事使ってきたYAMAHA11C4N(中川モデル入門用)を、同じくYAMAHAのカスタムモデルという少し重いマウスピースに移植、その後スロートをドリル#26くらいに(中川モデルは#28、通常モデルは#27)拡張しました。大きめなスロート + 狭い中川バックボアで、全体の形状がストレートに近くなっています。
これらにより、オープンな吹奏感と抵抗感が両立出来た、と感じています。このマウスピースに、僕のイニシャルから“AK1”と刻印してもらいました。

Bachak1_3

全体的に、僕の楽器はMonetteに方向性が近いと言えます。オープンな息の流れと、重さによる抵抗感、という方向性です。感情や力に任せて吹きたい人には有効なセッティングだと思います。

では、3本の楽器それぞれを紹介します。

【#216757】Bach180ml3725216757赤味を帯びていますが、普通のラッカーモデル。1980年代中頃の物。組付けが雑でしたが、修正したら吹きやすくなりました。

【#400433】Bach180ml37252400433初めて入手したBachで、1990年代初頭のもの。ノンラッカーのラウンドクルークを装着、ベルU字形状もラウンドです。

【#439108】Bach180ml3725439108 友人から譲ってもらった、1990年代中頃のもの。遠鳴りするのでモニタリングが優しく、アコースティックな現場が多い僕はメインで使用しています。

|

« 丘なる実 『赤い雀のブルース』 | トップページ | 3月~4月スケジュール »

Ⅴ.楽器」カテゴリの記事